幼いあの頃へ
帰りたいと思うケド
懐かしい街並み（風景）は
風に揺らいで消えていった
歳月は流れ、
変わってゆくボク
けれど、
消えないでいる
あの頃の思い出
あの細道を
共に歩んだ日の風が
僕の髪を揺らした
時に
笑い、泣き、喧嘩もした
口をきかない時もあった
そんな
キミといたあの時間は
ボクの宝物―
幼いあの頃へ
帰りたいと思うケド
時に逆らうことはできなくて
知れずうちに頬を伝う涙
キミといた
懐かしい街並み（風景）は
風に揺らいで消えていった
子供のボクは
何も知らなくて
ただ、暖かい日々が
続くものだと思っていた
あの帰り道
キミの流す涙が
ボクの胸を締め付けた
あの時
キミが言ったあの言葉
今でも覚えているカラ
“遠く
離れても、忘れないよ
ずっと繋がっている”
幼いあの頃へ
帰りたいと思うケド
花が咲き誇る野はもうなくて
月の調べ、孤独な星の鎮魂歌
キミがいた
ボクの傍らには
冷たい風が流れるだけ
桜の咲く頃に
見つめる目は輝いていて
蝉が鳴く夕暮れに
名残惜しげなキミの横顔
紅葉、銀杏、鮮やかに
黒い髪によく映えていて
息の凍る雪の朝に
つなぎあった手はあたたかで
優しい温もりに
ボクはそっと目を閉じたんだ
幼いあの頃へ
帰りたいと思うケド
振り返れども道はもうなくて
噛み締めた想いはほろ苦い
キミといた
つかの間の夢路へ
キミといた…
幼いあの頃へ
帰りたいと思うケド
あのあたたかい場所はもうなくて
ボクを待ってくれる人もなくて
キミといた
あの日の思い出は
ボクの中でいつまでも
輝いていていつまでも…
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